大腸​疾患について

病気と検査>その他の腸疾患

大腸の炎症性疾患

1.潰瘍性大腸炎

 症状 

若い方に多く下痢気味で便に出血や粘液が混ざってきます。
症状が良くなったり悪くなったり繰り返しがみられます。

 原因 

胃・十二指腸潰瘍と違い暴飲暴食、ストレスが原因ではありません。
アレルギーの関与と言われています。

 所見 

肛門直腸から連続して大腸のなかの方に炎症・ただれがみられます。

 治療 

通常は外来でお薬で治しますが専門的な治療が必要です。重症になると入院して点滴治療が必要になります。

​2.クローン氏病

 症状 

若い方に多く1. の潰瘍性大腸炎と同様の症状がみられます。
その他にも肛門部に膿が溜まる痔瘻や口内炎ができ易い、関節痛、微熱など全身症状を伴う方もいます。

 原因 

1. 潰瘍性大腸炎と同様です。

 所見 

炎症や潰瘍が大腸や小腸に飛び飛びにみられます。

 治療 

通常は外来でお薬で治しますが専門的な治療が必要です。潰瘍によって腸が狭くなり、便が通りにくくなると特別な食事療法が必要になります。

3.薬剤性腸炎

 症状 

抗生物質や鎮痛剤を飲んだ後に腹痛、出血、白い粘液がみられます。

 原因 

薬剤の効果により腸のなかの善玉の細菌が減少し逆に悪玉の細菌が増殖したため、と言われています。

 所見 

腸が炎症を起こして出血したり粘液や白い膜がみられます。

 治療 

通常は原因となった薬剤を中止すれば速やかに治ります。原疾患との兼ね合いもあり、自己判断で中止せずに必ず主治医に相談してください。

4.外傷性直腸炎

 症状 

軽い方は肛門部の痛みや出血、重症の方は多量の出血で来院されます。

 原因 

便秘症でご自分で摘便され指先で腸を傷つける方が多いです。浣腸、異物、事故で傷つけることもあります。

 所見 

所見:腸に潰瘍、炎症や傷のあとがみられます。

 治療 

便秘の方は下剤で治療します。

5.虚血性腸炎

 症状 

ご高齢の方に多く、突然の激しい腹痛の後に出血がみられます。

お腹の左側に多くみられます。糖尿病、心臓病、高血圧を患っておられる方に多いです。

 原因 

腸の血管が動脈硬化で狭くなったり急にけいれんをおこして血の巡りが悪くなり、腸の一部がただれて痛みや出血をおこします。

 所見 

血管の走行に沿って腸の縦方向に炎症、潰瘍がみられます。

 治療 

軽症から重症まで様々です。痛みや出血の症状が重い時は入院して絶食、点滴治療が必要です。

6.大腸憩室症

 症状 

時々腹がキリキリ痛む、ウサギの糞のように小さくて硬くてコロコロした便が出る。

 原因 

腸の動きが不安定で腸のなかの圧力が上がり腸の壁の弱い部分が外側に飛び出して袋状になったものです。

 所見 

腸の外側に袋が1個から多数みられます。

 治療 

自覚症状がなければ治療の必要はありません。症状に応じて整腸剤、下剤で治します。

まれですが憩室が炎症を起こして激痛や出血を起こすことがあります。
虫垂炎とよく似た症状です。まず抗生物質で治療します。

7.放射線腸炎

 症状 

放射線治療をされた方にみられます。治療後すぐに出血をみる方、数年経ってから発症する方と様々です。痛みのない出血がみられます。

 原因 

放射線によって腸の粘膜や血管がもろくなって出血が起こります。

 所見 

直腸に炎症、潰瘍がみられます。

 治療 

原疾患の治療が優先します。出血はなかなか止まりにくいので長期に出血止めを使います。

8.直腸粘膜脱症候群

 症状 

トイレの時間が長い、いきみが強い方、痔核・脱肛のある方で便切れが悪い、残便感がみられます。

 原因 

長年にわたる排便時のいきみなどによって粘膜の弱い部分が炎症を起こします。

 所見 

直腸に炎症、潰瘍がみられます。時にコブのような隆起がみられます。

 治療 

いきみを減らす、下剤を使って便を軟らかくします。イボ・脱肛が原因の方は手術することもあります。

9.血管形成異常

 症状 

痛みはなく中等度から多量の出血がしばしば繰り返してみられます。動静脈奇形

 原因 

加齢による血管障害や腸内圧の上昇、血流増加が考えられます。(Angiodysplasia) 
先天的なものと考えられます。くちびるや口の中の粘膜、胃や小腸などに合併してみられることもあります。(AVM)

 所見 

腸のなかにクモの巣状に細い血管が集中してみられたりうねった血管、血豆がみられます。

 治療 

小さい病変は電気やレーザーで焼却します。多量の出血を繰り返す場合は血管造影で病変部が分かれば塞栓術をおこないます。不明であれば手術します。(AVM)

10.ベーチェット病

 症状 

比較的若い方に多く腹痛下痢粘液便がみられます。口内炎や外陰部のただれ、皮膚症状、眼症状を合併することがあります。

 原因 

特発性でよくわかっていません。

 所見 

盲腸の近くをはじめ大腸、ときに小腸や胃にも潰瘍がみられます。

 治療 

薬物療法や食事療法が必要です。潰瘍が大きく深くなると手術が必要です。

11.O157腸炎

 症状 

急に腹痛、下痢に血が混ざってきます。集団発生することがあります。

 原因 

食中毒

 所見 

腸のなかは真っ赤にただれができて白い粘液が混ざることもあります。

 治療 

通常は点滴や抗生物質で早く良くなりますが、なかには尿が出にくくなって重症となり致命的な腎不全にまで悪化することがあります。

12.MRSA腸炎

 症状 

腹痛、だらだら続く下痢に血が混ざってきます。手術のあとなど体力が弱っている時に発生し易いです。

 原因 

MRSA感染症

 所見 

腸のなかは真っ赤なただれができて白い汚い粘液が混ざることもあります。

 治療 

通常は点滴や抗生物質で治療をしますがなかなか治りにくく、全身に菌が回ると重篤な状態になります。

© 2016 潤愛会 鮫島病院

  All Rights Reserved.

 Wix.comを使って作成されました

  • Facebook Social Icon

facebook

​【TEL】

099-224-2277

​【FAX】

099-222-0130

〒892-0846

鹿児島市加治屋町9-8